自分に似合う天然石の見つけ方
新美 文栄 さん
(LiniEデザイナー)
慌ただしく春が過ぎ、初夏を迎えようとしています。初夏から夏にかけての軽やかな装いに合わせたいのが天然石のジュエリーです。自然が作り出した同じものがひとつとないその魅力から、自分に似合う石の見つけ方、長く付き合っていくためのクリーニングの仕方まで教えていただきました。
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自分に合うものを自分の基準で選ぶ楽しさ
天然石の魅力は、誰かの基準ではなく、自分の基準で選んで楽しめるところ。たとえばダイヤモンドだと、大きさや透明度など品質の良し悪しを決める明確な基準がありますよね。天然石では、混入物のある石は、一般的な宝飾の世界では今まで注目されなかったものです。でも、私はそれこそが自然が作り出した美しさだと思っています。「私はこれが好き」と表現することで、自分はそのままでいいんだという勇気がわいてきます。ジュエリーというより、自然と共に生きるという感覚で、お守りがわりに身につけてほしいものです。
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まずは直感を頼りに手にとってみる
「どうやったら似合う石を見つけられますか?」と聞かれることも多いのですが、お洋服と同じで、みなさんに共通する正しい選び方はないと思っています。まずは直感で身につけてみてください。私はお肌のトーンが1段階上がって、パッと華やかな雰囲気になるものが似合う石だと思っています。身につけているだけで気持ちいいとか、気合が入るとか。そういった心への作用も大切にしてみてください。
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カジュアルなアイテムにこそ天然石を
意外かもしれませんが、ドレスやヒールに合わせなくても大丈夫。天然石自体が自然のものなので、カジュアルなコーディネートにもよく合います。たとえば、イラストのTシャツには、石のかたちもラフなネックレスを。ボーダーには、色味をあわせたネックレスや、存在感のある濃いグリーンのリングを合わせてみるのはいかがでしょう?
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クリー二ングは定期的に
お清めとお掃除の両方を兼ねたクリーニングをぜひ試してみてください。いろいろなやり方がありますが、セージの葉を燻した煙をくぐらせる方法が古来よりよく用いられてきました。本当に不思議なのですが、天然石がクリーニングを必要としているときは煙が石に巻きつくんですよ。煙が石を避けるようになったらクリーニング完了の合図です。
新美 文栄さん
(LiniEデザイナー)
2006年に天然石のジュエリーブランド・LiniEをスタート。日本の宝飾技術とモダンな感覚を融合し、石の魅力を最大限にいかしたデザインを行う。
www.linie.jpSTAFF
- Photograph : Kozue Hanada
- Text : Hiromi Kajiyama
- Edit : Kaoru Adachi