HUMAN WOMAN 20TH ANNIVERSARY

大人になっても好きなもの my favorite things forever and ever

vol.10

郡司 杏 さん

PULETTEデザイナー

20周年記念コラボレーションの最後を飾るのは、人気ブランドPULETTE。デザイナーの郡司 杏さんは、実はHUMAN WOMANの“arrivé paris”という、さりげなくパリのモード感を加えたラインのデザインも手がけていました。ヨーロピアンでジェンダーレス、そんな郡司さんのファッション感覚は、豊かなカルチャーから得られたものでした。

好きだったものを
リストにしたら、ほとんど
ヨーロッパのものだった

小さな頃からよく映画やアニメを観ていた郡司さん。中でも好きだったのが、ディズニーの映画『メリー・ポピンズ』。「お話もかわいらしいのですが、ファッションでも影響を受けていると、後になって感じました。1910年頃のロンドンが舞台で、男の子がショートパンツのセットアップにシャツを着て、ハイソックスをはいて。シックな色合いに原色を効かせていて。私のヨーロッパ好きの原点です」。

女性の強さを
ココ・シャネルから学んだ

こちらはココ・シャネルの生き方を描いた伝記。中には郡司さんによる書き込みがいっぱい。「これは20歳くらい、学校でファッションを学んでいる時に夢中で読んだ本です。どうしてCHANELというブランドがあるんだろう、と思い、本屋や図書館で調べました。彼女の生き方や、洋服に対する想いがすごく素敵で、かっこよくて。そういう女性になりたいと、強く思いました」。

男性のファッション、
マニッシュな装いに
憧れがあった

「ジャケットをパリッと着たかっこいい女性像に憧れます」。その想いの根底には、男性のファッションへの憧れもある。「これは男性のスーツファッションをまとめた写真集。父のレコード棚で見た、ビートルズのジャケットスタイルもすごくかわいい。でも、メンズ服をそのまま着るのではなく、それをやわらかく、やさしく落とし込んで着たい。PULETTEの服にはそんな気持ちを込めています」。

女性が自分のために着る服を
作っていきたい

“arrivé paris”のデザインでこだわっていたこととは? 「シンプルさとディテールです。また、アイテム単品ではなく、コーディネートを想定して提案していたので、それが着やすさに繋がったのではないかと思います。芯の強さを内に秘めながら、やわらかさや、やさしさがある。HUMAN WOMANのそういうところに親和性を感じていました」。

HUMAN WOMAN × PULETTE

COLLABORATION ITEMS

「PULETTEで人気のリバーシブルコートをベースに、大人の女性に着ていただけるよう、衿をつけたり、生地やボタンを変えたりしてアレンジ。より上品でやさしい印象になりました。ハイネックニットや長めのプリーツスカートなどを合わせて着ていただきたいです」。(郡司さん)

COAT\44,000 VIEW MORE

An Gunji

郡司 杏/杉野服飾大学モードクリエーションコースを卒業後、アパレル企業にてデザイナーを務める。2011年SSシーズンよりPULETTEをスタート。2018年AWに惜しまれつつブランド休止する。

STAFF

  • Photograph : Mariko Watanabe
  • Edit & Text : Kaoru Adachi